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    潜入!かまがさき祭り
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      蒼空に燦然とはためくこの旗を見ただろうか。


      圧政に苦しめられ続けた民衆の怒りは今や抑えがたい熱量に達しており、
      振り上げられた拳は満腔の怒りをその一点に宿し、鉄槌となりまさに振り下ろされんとす−



      とかまぁそういうんじゃなくて、これ
      お祭りの旗なんである。

      今日はこんなアイロニック(哲学的)な旗をはためかせる
      日本でも珍しい骨太な祭り
      釜ヶ崎祭りのレポートをお届けしたいと思います。









       


      さてさて、まずは関西以外の方々にはあまり馴染みのない地名「釜ヶ崎」についてザッと説明致しますと、
      別名あいりん地区とも呼ばれる大阪は西成区の一部地域の呼称です。
      (実は現在「釜ヶ崎」という地名は存在していません)
      この釜ヶ崎もしくはあいりん地区というのは、
      「日本最後のスラム街」「日本のヨハネスブルグ」「ディズニーランドの対義語」
      と呼ぶ人もいるほど
      色々な意味でワンダーな土地。

      歴史や背景はもちろん色々あるのですが、その辺まで触ると大変長くなるので割愛致します。
      とにかく浮浪者、日雇い労働者、住所不定無職の方々が大変に多い地域です。
      歩いているとそこら辺にオッサンが落ちてたりもします。かわいいですね。
      (寝てるか死んでるか分かりづらいファジーなスタイルが困りモノですが)

      何せ色んな事情を背負った色んな人が出たり入ったり勝手に棲み着いたりで、
      国勢調査でも人口があやふや。
      英人英会話教師リンゼイさん殺害事件で全国指名手配の末に逮捕された市橋被告が潜伏していたことでも
      近年話題になりました。


      その特殊性と治安のワンダフルさは怪しい噂を量産

      「1円玉100枚を100円で売っていたので買って数えたら99枚しか無かった」

      「安宿に泊まっていたら靴を盗まれて、すぐ外の路上で売られていた」

      「パチンコ屋から蹴りだされたオッサンが匍匐前進でパチンコ屋に入っていって、もう一度蹴りだされていた」

      「ラーメンと一緒に素敵なお薬を売っていたラーメン店店主が逮捕された」

      「ホルモン屋に何の肉か誰も知らない「肉」という男気あふれるメニューがある。しかも異常に安い」


      「だいたいなんでも手に入る」
          etc.etc……


      他にもとてもここには書けない書いたらJUGEMに記事を消されそうな噂がたくさんあるので、
      気になる方はググって下さい(お察し下さい)
      あくまで噂ですよ!噂!!ね!!!




      さて、そんな愉快な釜ヶ崎でなんと毎年夏祭りをしているそうじゃありませんか。
      これは行かずばなるめぇよ、ということで突撃してきました。

      噂によると住所不定無職VS住所不定無職のわんぱく相撲大会や綱引き大会もあるとか。
      見てえ。



      ということで釜ヶ崎TPOをわきまえたファッションに着替えて自転車で現地に向かいます。
      郷に入りては郷に従え!




      Tシャツとスニーカーが一番です。
      何故ならあの一帯にはジャケットを着ている人間などほとんどいないからです。
      (ヤ●ザさんと刑事は着てたりする)
      薄汚れたタオルや手拭いを装備するとより融和性が上がります。





      圧倒的おじさん率


      冒頭にはためいていたあの旗も堂々と櫓(やぐら)の周りに集まるおっさん〜おじいさんのナイスジェントル達。
      あら?今宵は舞踏会かしら?
      かのリンカーン大統領もこの光景を見ていたならば
      「オッサンのオッサンによるオッサンのための政治」という言葉を思いついたことでしょう。
      オッサンガバメント。

      年に一度の祭りに笑顔のおじさん達のおよそ4割は歯が抜けていました。
      飾らない魅力がすごい。多分日本で一番歯医者の需要無いなここ。




      出店もあるでよ


      お祭りらしく屋台も出ています。
      一般的なお祭りに比べて手作り感がものすごいのですが、聞くところによると
      NGO法人や支援団体の人たちが出店しているそうです。なるほど。



      あれ?子供とか女性とかもいるじゃない?
      と思われた方もいることでしょう。
      その通り、確かに空間の9割がオッサンで構成されているオ次元(二次元と三次元の間らへんにある次元)
      と化している釜ヶ崎祭りですが、地域のお祭ですから
      地元の子供や女の子、支援団体の職員さんなんかも当然います。
      更には何かの研修か課題で来ている学生さん、僕のような物味遊山の若者もいます。

      ネットの情報を鵜呑みにすると「女性だけじゃ危ないのでは?」と
      思われがちですが、基本的には大丈夫です。
      (もちろん過度に扇情的な服装で行くのはオススメしませんが…)
      団体職員の若い女性もちょっかいを出されることもなく、むしろ敬われているご様子。
      おっさんたちのために活動している人達なので当たり前といえば当たり前ですが。
      ここにはここの秩序がちゃんとあるのです。
      やはり現場に行くことが大事ですね。






      気になる屋台グルメの数々


      屋台の食べ物はさすがユーザー層を意識した価格設定
      大体どれでも50円〜150円くらいです。
      もちろん食べたからといってお腹を壊したりはしません。

      そもそもこの辺り一帯はジュースの自販機も一本50円ですし
      お宿も安いところで一泊500円だったり、価格破壊地域ですからね。
      日本広しといえど「カラーテレビあります!」をホテルが売りにするのはこの辺りくらいでしょう。
      昭和か!


      ちなみに上記のうどんはシェルター居住者
      (※シェルター……住居のない労働者の方や浮浪者の方が寝泊まり出来る簡易宿泊施設)
      は無料で食べられるため、長蛇の列が出来ます。


      枚挙に暇がない釜ヶ崎祭りの特徴ですが、その1つにカマーというものがあります。
      これは釜ヶ崎祭り内だけで使える通貨で、現金を一切持ち合わせていないという、
      取るか取られるかの修羅の世界こと資本主義経済から解き放たれたジェントルマン中のジェントルマン、
      スーパージェントル人でも祭り内で飲み食い出来るという画期的なシステムです。

      なにが画期的ってこのカマー、一定量の空き缶と交換でゲット出来るのである。
      ゴミの分別だとかエコだとか世の中謳ってますがね、
      ゴミを拾ってきたらビールと交換できる→そして出たゴミ(空き缶)を拾って来る→ビールと交換出来る
      というリサイクルのバーサク状態、リサイクルベルセルクこと釜ヶ崎祭りには敵いませんよ。
      フジロック聞いてるかーーー!?
      ライジングサン聞いてるかーーーーーー!!!!??

      見習えよー!!!





      趣深い、というかもはや趣しかない櫓(やぐら)





      櫓の側面には誰でも自由に参加できる書道コーナーで生産された作品の数々が貼らています。
      「就職」や「勝」という猛々しい文字に混ざる「意気消沈」の四文字が目に痛い。
      まさに魂の叫び。パンクロック、いや、アートです。
      ちなみに時間の経過と比例してこのコーナーの味わいはどんどん深くなるので、
      お立ち寄りの際には是非味わって頂きたいものです。





      驚く無かれ、釜ヶ崎祭りが開催されている公園(通称三角公園)では
      街頭テレビが現役なのです。
      テレビが一家に一台どころか各部屋に一台のこのご時世。
      映っているのはもちろん力道山ではありませんし、舞台は「三丁目の夕陽」ではありません。
      2013年の日本です。

      え?家で見ればいいじゃんって?
      バカが!!!
      テレビどころか家がねーんだよ!!!!
      マリーアントワネットでも気使うわ。パンくれるわ。
      (ところで私もテレビ無し生活三ヶ月目に突入しました。誰か下さい)




      メインステージ
      手前の人は死んでいるのではなく寝ています(たぶん)

      このメインステージでは
      演歌歌手による歌
      釜ヶ崎出身ラッパーSHINGO☆西成さんによるパフォーマンス
      各支援団体による活動報告と演説
      歌どころか話すのも怪しい酔っぱらいの飛び入りOKの地獄みてーなカラオケ大会
      綱引きや相撲等の催し
      など様々な出し物が楽しめます。


      さてステージ後方の文字がぎっしり書かれた板にご注目。
      実はここには釜ヶ崎祭りのスローガンが書かれています。

      祭りのスローガンといえば、脳みそに精液がぎっちり詰まった大学生が
      「騒げ若人!果ての果てまで」
      とか
      「狂気の沙汰ほど面白い!」
      とか
      「はばたけ未来へ〜ツナグ・ツナガル2日間〜」
      とかまあそんな戯言を学園祭で掲げたりしますが
      釜ヶ崎祭りは一味も二味も違います。



      〜第42回釜ヶ崎祭り2013スローガン〜

      “深唆汎争を闘うぞ!
      ・野宿する仲間への襲撃・虐殺を許さないぞ!野宿をさせるな!仕事をよこせ!
      ・特掃予算を増やし、週3回働けるようにしろ!55才以下の若い仲間にも社会的(公的)就労のしくみをつくれ!
      ・震災復興事業に釜ヶ崎労働者をつかえ!
      ・放置や切り捨てを許さず、働いてメシが食える仕組みを創り出すぞ!
      ・生活保護法改悪反対!就労指導に名を借りた締め付け、打ち切りを許さない!

      改憲-戦争に向けた国づくりを止めよう!
      ・憲法9条を守れ!96条改悪を許すな!
      ・歴史の改ざん、排外主義と闘うぞ!

      3砲里覆ぬね茲妨けて、反原発闘争を闘うぞ!
      ・全ての原発を直ちに廃炉に!再稼働、新設・増設をやめろ!
      ・労働者を被曝させるな!
      ・責任のがれとピンハネの重層的下請け構造と闘うぞ!

      げ縄民衆と連帯して闘うぞ!
      ・普天間基地を直ちに返還しろ!オスプレイ配備反対!
      ・辺野古新基地建設反対!高江ヘリパット建設を許さない!

      テ米安保反対!日米地位協定破棄!危険なオスプレイの飛行訓練反対!
      Γ圍丕佝紳弌 消費税増税を許さない!





      思想つっよ。


      なんと(主に思想ならびに政治色が)力強いスローガンでしょうか。
      強い。圧が強い。強すぎてちょっと引くくらい強い。
      見てるかーーーー!!??京大生見てるかーーーーー!!!??
      これがスローガンじゃい!!!知らんけど。



      さてここで最初の旗に戻りますが、この釜ヶ崎祭りはただのお祭りではなく
      労働者の地位や権利、生活を取り戻すぞ!という団結を高める目的で
      始められた側面もあるんですね。
      そこに支援団体やどこぞの政党さんなんかも合わさって
      力強いスローガンを掲げるに至っているわけです。
      まあさすがに沖縄の人も連帯されてるとは夢にも思ってないと思いますけど……
      オスプレイに至っては何のことか分かってるのかどうかも微妙なライン……
      いや、ここではこれ以上掘りません!!お察し下さい(二回目)



      さて次第に日も暮れてきたので、私もおじさん達に混ざって
      のんびりビールなどを嗜むことに。



      馴染むぜ


      メインステージでは演歌歌手のおばさんが
      やんややんやと囃し立てられながら歌っています。
      すると……






      なんかぶつぶつ言ってるで……


      普段街中でたまに見かけますよね?
      何かぶつぶつ言ってるおじさん。妖精さんとお話してるのかな〜?
      あんなものは釜ヶ崎祭りでは珍しくもなんともありません。
      ヘタしたらデフォルトと思って下さい。

      しかしこのおじさんは纏っている気(オド)が違いました。
      かなりの陰の気の使い手と見た。

      すわ逸材かと思い、しばらく隣でくつろがせて頂くことにしました。




      ステージでは演歌のボルテージがじわじわ上がっています。


      おじさんは隣でぶつぶつ言い続けています。

      あれ……ただ普通に静かに酔う人なのかな……?



      舞台では釜ヶ崎を舞台にした歌で、この辺りのスタンダードナンバー(らしい)
      「釜ヶ崎人情」という曲が始まっています。



      〈歌詞〉

      立ちん坊人生 味なもの
      通天閣さえ 立ちん坊さ
      だれに遠慮が いるじゃなし
      じんわり待って 出直そう
      ここは天国 ここは天国 釜ヶ崎

      身の上話に オチがつき
      ここまで落ちたと いうけれど
      根性はまる出し まる裸
      義理も人情も ドヤもある
      ここは天国 ここは天国 釜ヶ崎

      命があったら 死にはせぬ
      あくせくせんでも のんびりと
      七分五厘で 生きられる
      人はスラムと いうけれど
      ここは天国 ここは天国 釜ヶ崎






      ここは天国釜ヶ崎〜







      咆哮



      今までてんで静かだったオッサンの突然の咆哮。




      これは胸打たれました。
      さすがワイが見込んだオッサンや!!!

      (ちなみにオッサンはこの後
      「こんなとこはな!盗人か前科者しかおらへんわ!」
      と言っていましたが、それはさすがに言い過ぎ





      誤解を恐れす言うのなら、
      オッサンはこの街に落っこちてきたと感じているんだと思う。
      ここで生まれて育った人、暮らしている人からしたら失礼な
      話に違いないんだけど、それでもこの街に
      落ちてきてしまったと感じている人はいるのだと思う。
      それも決して少なくない数。
      そしてどうしようもなくてもがいている人もたくさんいるのだと。




      最後は盆踊り

      日雇い労働者も浮浪者も関係ない人も老いも若いも外国人も
      ごっちゃになって盆踊ります。なんともカオス。
      あと意外とどのオッサンも照れてなかなか踊りません。
      かわいくねーぞ!





      このご時世、安定なんて砂上の楼閣蜃気楼
      職も家もいつまであるか分かりません。
      他人ごとと思わずに、物味遊山気分でも良いので
      一度覗いてみてはいかがでしょうか?
      ある意味でエネルギッシュな人々に触れることで
      パワーを授かるかも知れません。

      私も今回は相撲大会を見逃したので、また次の夏
      行ければ良いなと思います。



      以上
      天国から遠すぎて地球一周した結果
      逆に天国の隣にあるんじゃないか?
      て感じの街、釜ヶ崎からお届けしました。

      再見!







      おまけ

      公園脇にあったあまりにストレートな落書き




      人間最後はコレだねえ…






       
      カテゴリ:え日記 | 00:02 | comments(6) | trackbacks(0) | - | - |
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        コメント
        私なんて、テレビ無し生活5年ですよー!!
        意外となんとかなります。
        ニュースは、ラジオやネットで聞いてますし、何より読書量が増えました。
        あと、電気代減りました。
        | こずゑ | 2013/12/28 11:24 PM |
        昔行ったときには怖くて通りが見えるところまでしか入れませんでしたが。
        よくカメラを構えられましたねー。飛田よりましか?
        | 京 | 2013/12/29 1:23 AM |
        学生のとき、ここのホームレスのおじさんと呑んだりしてました。自分と無関係な別世界と思ってたんですが、まともな人生送ってたのに、ちょっとトチったことで気づいたら家無くしてたおじさんたちのエピソード聞いて、案外他人事じゃないなー、と恐怖を覚えたものです
        | おむ | 2014/01/05 2:00 AM |
        濃いところで面白そうですね!
        写真の二枚目のうどん?にかかってるピンクの粒々はなんですか?
        | トムソンガゼル | 2014/03/21 2:40 AM |
        >こづゑさん
        そう言えば電気代は絶対安いですよね。
        いまだテレビの無い我が家ですが、案外何とかなるもんだなと実感しております。

        ちなみに今季から朝ドラに吉高由里子さんが出るので、テレビ導入予定です。


        >京さん
        お祭りの時はカメラを構えても怒られませんでした。
        あくまでお祭を撮っている観光客であり、何の後ろめたさもありませんからね。
        そういう意味ではこのお祭りシーズンは狙い目です。

        飛田新地は一年中カメラはご法度ですね。
        | 凸ノ | 2014/03/28 4:03 PM |
        >おむさん
        それはそれは大変貴重な体験をなさいましたね。
        学ぶところが多かったのではないでしょうか?
        そうなんですよね、誰しも他人ごとではない。
        ほんの些細なボタンの掛け違いが、人生を大きく転調させることもある。
        そんな視点を持てる場所ですよね。


        >トムソンガゼルさん
        とてもヘンテコでエネルギッシュな場所です。
        今年のお祭りには行ってみてはいかがでしょうか?

        ピンク色のものはいわゆる天カスに色を付けたものかと思われます。
        | 凸ノ | 2014/03/28 4:06 PM |
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