■映画館で大勢で見るのが最高!
人によっては「それって映画なの?」と言われかねないこの作品。(だってAVだもん)
AVを映画館で100人以上集まって大きなスクリーンでコーラとポップコーン片手に見てどうすんの?
そんな疑問は鎧袖一触。
上映中の映画館という空間で日本人の僕達が、あんなに皆で爆笑してザワついて拍手して、大騒ぎすることが出来るなんて!
映画の最後にはもう万雷の拍手喝采。その一体感というか、盛り上がりは本当に独特で。
「皆で一緒に見るから最高」なタイプの作品です。
劇場で見なければいけないという意味では「ゼログラビティ」と同じです。
■レースが最高!
観客皆でそんな大騒ぎできるというのは、内容が凄まじく面白くてショッキングだからです。
レースパートは正直ただの移動なのであまり内容がありません(ほとんどカットされてるし)
肝はやっぱりセックスパート。
各自がどんな場所で、どんな女性と出会うのか?
そしてどんな情事が行われるのか?
登場する女性たちが100%素人だからこそ起こる、ドラマと奇跡と爆笑と惨劇の数々。
それがもう笑いと涙なくしては見れない上質のエンターテイメントになっているのです。
詳しいネタバレはしませんが、相手やプレイ内容等によって獲得ポイントが変わるため、
毎晩行われるスタッフ、出場者達による「今日の獲得ポイント確認会」なる「皆のセックス鑑賞会」
これが抱腹絶倒で、観客は一緒にその会に参加してるような錯覚に陥ります。
それがすごく楽しい体験になります。
■元気になれて最高!
そんな感じで全編すごくバカで下らない内容なんですが、でも何故かたまにハッとさせられるシーンがあって。
それは裸でみっともないことしてる人たちだからこそ描けた「人間」のドラマが垣間見えるからなのかも知れません。
そしてラスト。
「なぜ走るのか?なぜヤるのか?」
それは冒頭から登場する問いかけなのですが、物語はその答えに迫っていきます。
この問いかけはきっとこの映画だけの話じゃなくて、誰しもの頭の中にあって
今やってることとかやりたいこととか、もしくは仕事や生活に対して人間が漠然と持ってるものなんじゃないかと思います。
なぜ走るのか?
映画は「つまらない大人にはなりたくないから」と答えます。
それが僕には最高に響きまして。
そうだよ、と。そうなんだよ、と。
こんな青臭いセリフはもう数年来封印していたんですが、それをまっすぐ言われた暁にはゾクゾクしてしまうワケです。
ごめんなさい、認めます。そうです。僕もそうなんです。
つまらない大人になりたくない一心なんです。
この映画を見ると、そう認めざるをえないんですよ。
それを全力で体現している男たちの戦いを見たらね、元気になりますよ。
しかも競技者の一部はかなりオッサンなんですよ。
50歳に届こうっていう、いい大人で、それがそんなことしてるんですよ。
夢がありますよね。
以上3点が大雑把な最高ポイントです。
テレクラキャノンボールは、競技者が自分たちでルールを決めて、それを自分達でやっちゃうという、
全く誰に命じられたでもなくやってる企画なのですが、
本当の楽しさってそこにあるのだと思います。
自分が面白いと思うことを自分で作る。
誰に与えられたものではなく、楽しさも感動も自分で創造する。
要するに「お客さん」になるよりも、自分で作るほうが
ずっと贅沢でずっと楽しいんだな!!!
そんな風に生きねばな!!!
唯一無二の映画体験!!
魂震える「劇場版テレクラキャノンボール2013」どいつもこいつも映画館に行ってくれ〜〜〜〜〜!!!!
(東京ではもうオールナイト上映が今日1回あるだけだけど)
DVD買って大きな画面で仲間で集まってわいわい見るのもきっと最高の予感。